【セミナーレポート】カナダワインの躍進と、日本ワインとの共通点

なちゅまるの勉強ノート

先日、東京・恵比寿にあるカナダワイン専門店「ヘヴンリーワインズ」の店主ジェイミーさんのもとで開催された、カナダワインセミナーに参加してきました。そこで感じたカナダワインの現在地と、日本ワインとの比較についてお伝えいたします。

カナダワインの希少性と「クリーン&ナチュラル」な造り

カナダワインは世界全体の生産量の約3%に過ぎず、現地でも国内流通がメインのため、日本市場で出会える機会は極めて稀です。そんな中、世界的な評価を求めてジェイミーさんのもとに集まる最新のカナダワインたちは、バイオダイナミック農法やサステナブルな栽培に注力しており、非常に「クリーンでナチュラル」な味わいが印象的でした。

今回のラインナップは以下の通りです:

白: リースリングのスパークリング、やや甘口のカビネット、ステンレス熟成のシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランとセミヨンのボルドーブレンドなど。

赤: ピノ・ノワールを中心に、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、そして珍しいガメイ。

どの品種にも共通していたのは、「品種個性がくっきり、はっきりと表現されている」こと。過度なアロマやアルコール感に頼らず、非常に高い次元でバランスが整っていました。

厳しいテロワールが育む「繊細なタッチ」

今回、特に注目したのは東カナダの「ナイアガラ・ペニンシュラ」周辺のワインです。このエリアは「五大湖」の影響を強く受けています。湖の深さが周囲の気温を安定させる天然の温度調節機能(レイク・エフェクト)を果たし、極寒の冬と、35度を超える猛暑の夏という過酷な寒暖差を乗り越え、質の高いヴィニフェラ種(西洋系品種)の成育を支えています。

味わいの特徴としては:

シャルドネ: 白桃やパイナップルのニュアンスがありつつも、南国系に寄りすぎない繊細なタッチ。

ピノ・ノワール: ブルゴーニュを連想させるエレガントさがありながら、価格は非常に良心的。

カベルネ・フラン: 特有の青臭さは一切なく、非常に長い余韻を持つ優雅な仕上がり。

日本ワインとの共通点とこれからの可能性

カナダと日本。共に「北国」という印象があり、かつてはフランスなどからの輸入ワインが主流だったという背景も似ています。地元のワインが後発だからこそ、造り手たちの著しい技術革新と「クラフトマンシップ」によって、年々クオリティが飛躍的に向上しています。

特に感じた共通点は、「職人気質な技術と繊細な味わいのタッチ」です。

現在、カナダでは北米原産種でのワイン造りはほとんど行われていませんが、日本では西洋品種、北米系、アジア系と多様な品種が混ざり合っています。その多様性の中で、カナダワインが体現している「クリーンでナチュラル、かつ品種の輪郭が明確な造り」は、これからの日本ワインが目指すべき評価地点の一つであると強く感じました。

アイスワインだけではない、カナダの「ハイクオリティ・スティルワイン」。

その繊細でピュアな表現は、日本ワインを愛する方々にもきっと響くはずです。ぜひ機会があれば、日本ワインとの飲み比べに挑戦してみてください。

ヘヴンリーヴァインズ https://heavenlyvines.com/

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