人気が高まる「北海道産ワイン」その中でも注目を集める【雪川醸造】今回はその魅力に迫ってみます。
The Story of Snow River Wines
雪川醸造は、北海道・東川町の大自然に囲まれた地で誕生した小さなワイナリーです。この町は大雪山系の麓に位置し、豊富な雪解け水に恵まれた環境です。この地下水は町の住民の生活用水や農業用水として利用され、町全体に「うるおい」をもたらしています。その美しい景観が「写真の街」としても名高い東川町は、訪れる人々に自然の豊かさと心地よい雰囲気を提供してくれます。
雪川醸造の施設は、1952年(昭和27年)に建てられた赤レンガ倉庫を改装したものです。ワイナリー周辺の土地は、かつてはそば畑として使用されていましたが、今ではぶどう畑として新たな生命を吹き込まれています。北海道最大の上川盆地に位置し、広大でなだらかな景色は、近年ワイン生産で注目を集めるニュージーランドやアメリカのカリフォルニアを思わせるものです。
雪川醸造の誕生
ワインづくりはぶどうから始まります。そのため、原料であるぶどうの質がワインの出来に大きく影響を与えます。畑を起こし、苗木を植え、数年かけて育てたぶどうから初めてワインが生まれるまでには長い年月がかかります。気候や天候による影響も大きく、常に試行錯誤と忍耐が求められるプロセスです。
雪川醸造が設立された背景には、ワインへの情熱と、日本での新しいワイン文化を育む願いがありました。海外ではワインは日常的に楽しまれる飲み物であり、日本でもワインが特別なものではなく、日々の食卓に自然に溶け込む存在となることを目指しました。こうした思いがワイナリー設立の原動力となり、2020年の秋、雪川醸造は東川町で新たな一歩を踏み出しました。
醸造家の想い
山平さんは、以前から「移住するなら北海道に住みたい」と考え、移住先を探していたところ、東川町に住む知人がいることをきっかけに、この町について興味を持ちました。
元々、食に関心があった山平さんは、移住後に自分がどんな仕事をするかをさまざまに模索。
そんな中で思いついたのが「ワイン作り」でした。
世界中の旅先で訪れたワイナリーでの経験から、ワイン作りについてはある程度のイメージを持っていました。さらに、東川町には町が運営するぶどう畑があり、ぶどう栽培の実績があることを知った山平さんは、町内初のワイナリー設立も可能ではないかと考えました。
山平さんが東川町に移住したのは2020年3月末で、当時50歳。
東京のIT企業勤務からワイナリー経営への転身は非常に大胆な選択に見えますが、その決断は特別な意志によるものではなかったといいます。
「実は、『人生を一新しよう』という強い意志があったわけではありません。ただ、今の社会では年齢を重ねても働き続けることが求められていて、ITの仕事をいつまで続けられるのかと考え始めたのです。それで、他にできることはないかと漠然と探し始めました」と山平さんは話します。
フィロソフィーと地域の魅力
雪川醸造のワイン作りには「うるおい」と「つながり」というフィロソフィーが込められています。東川の恵まれた水源はぶどう栽培を豊かにし、地域住民の暮らしを支える大切な存在です。また、ワイナリーの設立には多くの支援と協力があり、人々とのつながりが雪川醸造の基盤となっています。雪川醸造のワインを通じて、人々が東川町の自然や人々の温かさを感じ、日常の中に「うるおい」と「つながり」を見出せることを願っています。
『雪川醸造のワイン造り』
雪川醸造では、日本の食卓に寄り添い、食事と共に楽しめるワインを目指して、特に酵母の特性を活かした複雑な味わいのワイン造りに注力しています。クリアなワインを仕上げることを重要視し、必要最低限の添加物として亜硫酸塩や培養酵母を使用しつつ、その範囲内での最高の味わいを追求しています。
醸造家の山平さんは、酵母の特性ごとに異なる個性を持つことに着目しています。
「酵母が果汁をアルコールへと変える過程は、酵母自身が生き物として働くからこそです。それぞれの酵母には得意不得意があります。2021年の仕込みでは、異なる酵母で別々にワインを発酵させた後、ブレンドすることで、単一酵母では出せない複雑で奥深い味わいを生み出しました」。
このように酵母の多様な特性を巧みに組み合わせることで、雪川醸造は多層的な味わいを持つワインを作り出し、食事のおいしさを引き立てる一杯を提供しています。
なぜ東川町なのか
東川町は、人口約8,437人の町で、旭川空港から車で約13分の場所にあります。
多くの自治体が人口減少に悩む中、東川町は「適疎」を掲げ、移住者が増加し続けています。30年前からワイン用のぶどうが栽培されていた歴史と、ワインづくりへの挑戦を応援する町の文化が、この地でワイナリーを始める決め手となりました。
気象データの分析によっても、東川町はぶどう栽培に理想的な条件を備えていることが確認され、ワイナリー設立の舞台に選ばれました。
これからの展望
地域の農家や生産者と連携し、地元で収穫された葡萄を使用して地域限定のワインを作り上げるプロジェクトも展望されます。これにより、「東川町」という地域ブランドとしての位置づけを強め、北海道外に向けた地域の魅力を発信する役割も担うことが期待されます。
雪川醸造 / Snow River Winesのワインはこちら
Snow River Chardonnay Hachi 2023 スノーリバー シャルドネ Hachi 2023
3500円(税込)
タイプ 白ワイン 品種 シャルドネ100% 葡萄産地 北海道石狩市八幡 Alc 10.5% 醸造所 雪川醸造 (北海道東川町) SNS:snowriverwines 特徴◆辛口◆スッキリ◆乳酸香◆吟醸香◆干し柿◆コク◆ややニゴリ 北海道東川町の「雪川醸造」から、新作の辛口白ワインが登場です。 ややグリーンがかったイエローの色調で、トロっとした口当たりがあり、日本酒を思わせるような風味を感じます。 酸味と苦みがしっかりとした味わいで、後半には乳酸発酵由来のミルキーなニュアンスが広がります。 飲み頃の温度は12℃前後ですが、しっかり冷やしてシャープなキレを楽しむのもおすすめです。 作り手さんから 〇ぶどうについて 日々の食卓で楽しんでいただけるワインを目指し、北海道石狩市産のシャルドネを100%使用して、香り高い白ワインとして仕立てています。 石狩市産のシャルドネは2023/10/17に選果しながら手摘みで収穫。 糖度:21.0°Bx、pH:3.30、TA:8.43。 〇醸造について 10/18に除梗・破砕後に選果しながらタンクに投入しスキンコンタクト開始(亜硫酸添加)。 5日間のスキンコンタクトの後、10/24にプレス。 澱引きし、10/26 にクラシカルで複雑な風味に特徴がある酵母を添加し、ステンレスタンクでアルコール発酵およびMLF開始。無補糖。 発酵期間は 2 週間、18 ℃以下を維持。 びん詰め前に亜硫酸を添加。 清澄せず、濾過後に瓶詰め。 〇味わい 色合いは、黄金色がかったレモンイエロー。 香りは、黄桃やマンゴスチンなどの風味が濃厚に立ち上がり、パイナップル、はちみつ、干し柿など陽の光が豊かな印象が感じられます。 味わいは、暖かい地域の果実の風味とまろやかな酸の良いバランス。 凝縮感のある出汁のような風味があり、旨味が豊か。 〇おすすめの食事は 相性の良いペアリングは、「スペアリブのハニーマスタード煮込み」「鯖とポテトの味噌クリームチーズ焼」「マグロとアボカドのタルタルサラダ」などです。 親しい仲間と楽しく食事しながら語り合いたい時にぜひお召し上がりください。 〇ネーミングについて ぶどう畑がある地名にちなんで"シャルドネHachi"と名付けました。 〇生産本数 918本 引用:雪川醸造
Snow River Sauvignon Blanc Hachi 2023 スノーリバー ソーヴィニヨン・ブラン Hachi 2023
3500円(税込)
タイプ 白ワイン 品種 ソーヴィニヨンブラン100% 葡萄産地 北海道石狩市八幡 Alc 10.5% 醸造所 雪川醸造 (北海道東川町) SNS:snowriverwines 特徴◆辛口◆スッキリ◆マスカット香◆酸味あり◆フルーティー◆野菜に合わせて 北海道東川町にある「雪川醸造」から、新作の辛口白ワインがリリース。 色はややグリーンがかったイエローで、さらりとした口当たりにフルーツビネガーのような風味が感じられます。 酸味と苦みがしっかりとした味わいで、後半にはトロピカルフルーツのフルーティさが顔をのぞかせます。 飲み頃の温度は12℃前後ですが、しっかりと冷やしてシャープなキレを楽しむのもおすすめです。 作り手さんから 〇ぶどうについて 日々の食卓で楽しんでいただけるワインを目指し、、北海道石狩市産のソーヴィニヨン・ブランを100%使用して、香り高い白ワインとして仕立てています。 石狩市産のソーヴィニヨン・ブランは2023/10/9に選果しながら手摘みで収穫。 糖度:19.7°Bx、pH:3.18。 〇醸造について 4日間の低温浸漬後、複雑な風味に特徴がある酵母を添加し、ステンレスタンクでアルコール発酵(醸し)開始。無補糖。 発酵期間は11日間、ほとんどの期間で20℃以下。 10/25にプレス。澱引き後、ステンレスタンクで9か月熟成。 8月のびん詰め前に亜硫酸を添加。 清澄せず、澱引きし、濾過後に瓶詰め。 〇味わい 色合いは、ほんのりベージュがかった淡いレモンイエロー。 香りは、日なたで十分に乾燥された干し草、温州みかんのような柑橘の香りの奥に、やわらかなはちみつの様な甘い香りが揺らいでいます。 味わいは、口に含むとほどよい酸とバランスが良く取れた引き締まったアタックが心 地よく、出汁感、うまみを感じながら、ゆるやかに苦みの残るアフターテイストです。 すこし高めの温度(14-16℃)でお召し上がるのがおすすめです。 〇おすすめの食事は 相性の良いペアリングは、鶏むね肉のポン酢ソテー、昆布締め白身魚のサラダ、ひじきのごま油炒め煮、などです。 親しい仲間と楽しく食事しながら語り合いたい時にぜひお召し上がりください。 〇ネーミングについて ぶどう畑がある地名にちなんで"ソーヴィニヨン・ブラン Hachii"と名付けました。 〇生産本数 968本 引用:雪川醸造
Snow River Pinot Gris Hachi 2023 スノーリバー ピノ・グリ Hachi 2023
3500円(税込)
タイプ オレンジワイン 品種 ピノ・グリ 100% 葡萄産地 北海道石狩市八幡 Alc 10% 醸造所 雪川醸造 (北海道東川町) SNS:snowriverwines 特徴◆超辛口◆スッキリ◆柑橘系◆ミネラル感◆吟醸香◆メインディッシュに 北海道東川町の「雪川醸造」から、食事と共に楽しんでほしい辛口オレンジワインがリリースです。 クリアな濃い黄金色をまとい、柑橘系の果実や吟醸香が香り立ちます。 シャープなキレ、心地よい苦み、そしてミネラル感が絶妙に調和した味わいが特徴です。 おすすめの温度は14℃で、この温度帯で飲むことで、香りと風味が一層引き立ちます。 さらに、開栓後に変化する味わいもぜひご堪能ください。 作り手さんから 〇ぶどうについて 日々の食卓で楽しんでいただけるワインを目指し、北海道石狩市産のピノ・グリを100%使用して、皮ごと発酵した旨味のあるワインとして仕立てています。 石狩市産のピノ・グリは、2023/10/4に選果しながら手摘みで収穫。 糖度:20.0°Bx、pH:3.27、TA:8.93。 〇醸造について 10/3に除梗・破砕後に選果しながらタンクに投入(亜硫酸添加)。 3日間のコールドソークの後、10/10にフルーティな香りに特徴がある酵母を添加し、ステンレスタンクでアルコール発酵開始。無補糖。 13日にわたる発酵期間中は毎日パンチダウンを実施。 約3週間の醸しの後、11/1にプレス。冬の間にMLF実施。 びん詰め前に亜硫酸を添加。清澄・濾過後に瓶詰め。 〇味わい 色合いは、ほんのりと黄色がかった淡いオレンジ。 香りは、洋梨や黄桃などと醸し由来の紅茶のような香りが立ち上がり、びわや金柑などの果実やオレンジの果皮のような暖かい地域の柑橘風の香りが漂います。 味わいは複雑な果実の香りをベースに、やわらかなアタックと奥行きのあるほのかな酸に包まれ、最後にカンパリのようなほのかな苦みが口中に残ります。 〇おすすめの食事は 相性の良いペアリングは、チキンソテーマーマレード&バルサミコソース、イワシとごぼうの梅 煮、サバといぶりがっこのポテトサラダなどです。 親しい仲間と楽しく食事しながら語り合いたい時にぜひお召し上がりください。 〇ネーミングについて 。ぶどう畑がある地名にちなんで"ピノ・グリ Hachi"と名付けました。 〇生産本数 888本 引用:雪川醸造
Snow River Niagara Secco 2023 スノーリバー ナイアガラセッコ 2023
2420円(税込)
タイプ 白ワイン 品種 ナイアガラ 100% 葡萄産地 北海道余市町登町 Alc 10.5% 醸造所 雪川醸造 (北海道東川町) SNS:snowriverwines 特徴◆辛口◆スッキリ◆フルーティ◆マスカット香◆ミネラル◆海鮮オススメ 北海道東川町にある「雪川醸造」から、新作の辛口白ワインがリリース。 ニゴリのある濃いレモンイエローの色合いに、ナイアガラ品種特有のフレッシュなマスカットの香りが広がります。 味わいはシャープで辛口、後味にはミネラル感と心地よい苦みが残ります。 海鮮料理やオリーブオイルを使った料理との相性も抜群です。ぜひ一度お試しください。 作り手さんから 〇ぶどうについて 日々の食卓で楽しんでいただけるワインを目指し、北海道余市町産の食用ぶどう品種であるナイアガラをたっぷり100%使用して、皮ごと発酵した旨味のあるワインとして仕立てました。 余市町産のナイアガラは2023/10/10に選果しながら手摘みで収穫。糖度:19.3°Bx、 pH:3.20、TA:7.73。 〇醸造について 。10/11に除梗・破砕後に選果しながらタンクに投入。 10/12にぶどうの特徴香をニュートラルに抽出する酵母を添加し、アルコール発酵開始。無補糖。 10日にわたる発酵期間中は毎日パンチダウンを実施。 約3週間の醸しの後、10/30にプレス。 びん詰め前に亜硫酸を添加。 清澄せず、濾過して、2024/1/7に瓶詰め。 〇味わい 色合いは、ほんのりとベージュがかったレモンイエロー。 香りは、ナイアガラ特有のマスカットと醸し由来の紅茶のような香りがバランスよく立ち上がり、オレンジ、金柑、グレープフルーツなどさっぱりとした柑橘や、ジャスミンや蜜柑の花のような香りが漂います。 味わいは心地よい柑橘の香りをベースに、果皮由来の旨味と奥行きのある爽やかな酸に包まれながら、ほのかにミネラルさを感じさせる渋みが口中に残ります。 〇おすすめの食事は 相性の良いペアリングは、鶏むね肉のレモンクリーム煮、ぶりの韓国風タルタル、鶏唐揚のオレンジエスカベッシュ、サバの柚子胡椒焼きなどです。 親しい仲間と楽しく食事しながら語り合いたい時にぜひお召し上がりください。 〇生産本数 1222本 引用:雪川醸造
まとめ
いかがでしたでしょうか?
注目を集める「雪川醸造」は今後も季節や料理にマッチした新しいブレンドや、より自然なアプローチのワイン造りを目指していくことで、さらなる進化を遂げ、国際的な舞台での発信も視野に入れた挑戦が期待されます。
和食だけでなく、幅広い食事シーンを華やかに演出する雪川醸造のワインは、ぜひ一度お試しいただきたいです。その奥深い味わいと職人の情熱を、あなたの一杯に感じてみませんか?