神田葡萄園「THE RIAS WINE」

岩手のワイナリー Uncategorized

シーフードに合わせるなら神田葡萄園の「リアスワイン」をファーストチョイスに!老舗果樹園の六代目が挑む、三陸を体現できるワイナリー。

今回の訪問は岩手県前高田にある「神田葡萄園」

日本ワイン界のミネラリーワインの代表!神田葡萄園さんの「リアスワイン」について、代表の熊谷さんに直接伺ってきました!

ワインツーリズムのタイミングでとてもお忙しいところ、御丁寧に対応頂きました!

1.神田葡萄園を知る

  • つくり手さん

代表 醸造栽培責任者の熊谷晃弘さん。

120年近く続く果樹栽培加工「神田葡萄園」の六代目。

初代、二代目の思いを復活させるべく、『リアスワイン』として2015年ワイナリーを立ち上げた。

料理人の経験を持つ熊谷さんは

「陸前高田の恵まれた食材とワインを一緒に楽しんでほしい」と地元の魅力をワインで発信されています。

            

  • 地域・風土

●ワイナリーのふるさと●

神田葡萄園のある岩手県陸前高田市は岩手県南東部沿岸に位置し、氷上山と気仙川、三陸広田湾に囲まれた自然豊かな市で、狭い湾が入り込んだリアス式海岸で有名。 

東日本大震災による津波で大きな被害を受け、今も復興、防災、減災に取り組んでいます。

 

●どんな気候なの?●

・気温

年間平均気温は11℃(日本全体は15.8℃)。三陸沿岸に位置するため、海洋の影響と地理的条件から夏が冷涼で、冬は温暖です。

・特性

「やませ」といわれる北日本特有の海上からくる低温で湿った偏東風が吹き渡る地域です。偏東風が続いた場合、夏の気温が上がらず、農作物に大きな影響を与える年があります。

・雨量

年間降水量は1350㎜(日本全体は1720㎜)で、4月から10月までの降水量は990~1050mmで比較的少なく、積雪は平均30㎝で凍害はありません。

 2.ワイナリーの特徴

●120年近く続く「神田葡萄園」

神田葡萄園は初代 熊谷福松氏明治22年(西暦1889年)に10本の西洋葡萄を植樹し、明治38年(西暦1905年)にワインづくりを開始。

昭和28年(西暦1953年)に時代背景から一度、ワインづくりを断念したが、現六代目が次世代に継承できる文化の創造として63年の時を得て2015年にワインづくりを再開しました。

●海に近いワイナリー●

1キロ先の海岸から吹き付ける潮風が畑にミネラルをもたらします。しかし、開花時期のぶどうにとって潮風は過酷条件となり、年によって半分も実が生らない事もあります。一長一短ですが、潮風の恵みワインに個性を与え、神田葡萄園ならではの魅力を生み出しています。

神田葡萄園さんの「リアスワイン」はラベルも今風でおしゃれです。

熊谷さんにラベルについて伺うと、「先代たちの想いに対する敬意と自身が六代目を継ぐ決意を表現しました」と。

〈映える〉ラベルが商品の価値を左右する時代でもありますが、古き良きを今も残すデザインはカッコ良さが違います。

●栽培・収穫の工夫●

潮風の影響をプラスに変える

  • 葡萄の品種:皮が厚く、バラ房で収量も多く、真菌性の病気に強い品種を選定
  • 収穫時期のコントロール:晩熟品種(※)は扱わない
  • 仕立て:潮風の通り道を考え、棚仕立て(※)と垣根仕立て(※)で収量と品質を管理

 ※棚仕立て:・・・日本の伝統的栽培方法。果樹の枝を横に張らせ、果実の下から収穫する。風通しが良く収量は増える。

 ※垣根仕立て:・・・欧米で用いる栽培方法。畑に杭を打ち、幹を水平にのばし、枝を垂直に伸ばし、果樹に効率的に栄養を与えることができるが、収量は少ない。

●ワイナリーと飲料製造加工●

近年の新型コロナウイルス流行や急激に変化する自然環境下でワインの安定した生産や原料確保は容易ではありません。

しかし、神田葡萄園は飲料製造と委託でリンゴ果汁加工事業を行っており、安定的な経営基盤を構築しています。

一度、撤退したワイン作り。当時は西洋葡萄の生育は難しく、栽培品種と地域風土、醸造技術などが合わず、葡萄果汁の飲料製造をメインの事業としました。今もぶどうジュース加工を主に〈マスカットサイダー〉など地元で愛される商品を作り続けています。

先代から継承されてきた果汁加工のノウハウがワイン作りに活かされています。

 3.ワインの特徴

  • 自慢の品種

アルバリーニョ(※)へのこだわり●

2019年からこの品種をフラッグシップワインとしてリリース。

年々品種の特徴が表現できるようになり、風土に合っていると判断。

2021年から栽培量を増やしている

目標は日本を代表する名産地となり、三陸のアルバリーニョ海産物に合わせるファーストチョイスになれるよう日々研鑽している。

   

その他、リースリングリオン(※)、ガメイ(※)にも大きな期待を寄せている。

※アルバリーニョ:…スペインのガリシア地方のリアスワインの代表的な品種。

※リースリングリオン:…リースリングという西洋葡萄に甲州三尺という東洋系品種の交配種で、冷涼な岩手が名産地。

※ガメイ:… フランス ブルゴーニュ地区が原産で皮の薄い赤ぶどう

    

  • 製法

●品種の個性を生かす●

ミネラルを含むこの土地ならではのぶどうをそのまま表現するため、

凝縮法(※)などのテクニックは使わず、香りよく熟したぶどうを見極め、手をなるべく加えない

●新しい挑戦●

ガブガブ気軽に飲めるワイン」のコンセプトを元に〈海のペティアン〉を2021年にリリースした。

ペティアン(※)はフレッシュ感と軽さが特徴的で、多くの支持を集めている。

※ペティアン:・・・酵母が発酵途中に瓶詰を行い、発生した二酸化炭素の炭酸ガスをそのまま閉じ込めた、発泡性のワイン。

これからも新しい醸造に挑みバリエーションを増やしている。

  • 味わい

●海の恵み●

神田葡萄園の最大の特徴の「ミネラルと塩気」。

完熟ぶどうの豊かな香りとほのかな塩味とミネラルに酸味が相まって、バランスが良く出来ています。

  

  • ワインづくりへの思い、こだわり

熊谷さんのテーマ「海のワイン」をどう表現するか。

これは「ミネラルと塩の味がするワイン作り」ということではありません。

陸前高田、三陸で育つ牡蠣や多様な海産物、潮風の影響を受け育つ野菜など。

食材とワインが一緒になって体感できる事。外食やキャンプなどシチュエーションを考え、ワインを商品化していく。

ワインを通じて食の楽しさや三陸の魅了を発信できるようなワインづくりを目指しています。

  • 今後

●三陸という土地でワインづくりの可能性を広げていく事●

全国的に離農者が増えていく中、新規就農ワイナリーが増えていて、三陸にも興味を持って小規模ワイナリーが増えていってほしい。

これからも風土にあったぶどう栽培と新しいワイン文化の発信を続け、少しでも魅了を感じてもらえる活動をしていきます

 

 熊谷様 神田葡萄園の皆様、醸造繁忙期に貴重なお時間いただき、誠に感謝申し上げます。

見学や来店される際は事前に連絡されることをおすすめします!

是非、神田葡萄園のリアスワインと海鮮を合わせてみてくださいね!

 

海のペティアン ポムレザン2021

1980円(税込)

品種 ふじりんご ナイアガラ 
産地 岩手県産
Alc      9%
醸造所 神田葡萄園 リアスワイン
※酸化防止剤使用

気軽にガブガブ飲んでほしい!と醸造長の熊谷さんの思いがこもった微発泡ワイン!軽めの口当たりとすっきりした酸味。BBQ、キャンプなどのシーンにおすすめです。寒い季節は海鮮鍋と合わせてみてはいかがでしょう?



ワイナリーコメント
〜海のペティアン〜
地元米崎産を含む岩手県産のふじりんごを主体に、ナイアガラをブレンドして瓶内2次発酵させたシードルです。
葡萄園が造るシードルとして、葡萄のエッセンスとを少しだけ加えることにより芳醇な香りと果実味がプラスされたシードルに仕上がっています。
青りんごやマスカットの香り、味わいはフレッシュでクリーミーな泡感とフルーティーな果実味が特徴。

(開栓前はよく冷やしてから、抜栓の際はゆっくりと栓を開けてください。
下に澱や酵母が沈殿していますが品質には問題ございません。)引用:神田葡萄園リアスワイン

海のペティアン ロゼ2021

2310円(税込)

タイプ ロゼ泡
品種 マスカットベーリーA  セイベル9110 ケルナー ソーヴィニヨンブラン
産地 岩手県産
Alc     11%
醸造所 神田葡萄園 リアスワイン
※無濾過

赤ワイン品種と白ワイン品種をブレンドしたロゼワイン。
両方の個性を持ち、肉、魚、野菜となんでもあうオールマイティ型。
飲み心地も良く、家に常備したい一本です。


ワイナリーコメント
マスカットベーリーAをやや早熟の状態で収穫しホールバンチで搾汁した果汁を低温発酵、白品種は混醸しマスカットベーリーAとブレンド。瓶内二次発酵で仕上げた微発泡のスパークリングワインです。
マスカットベーリーAの華やかなベリー香と白品種の持つ柑橘香、口に含んだとにゆっくりと広がる果実味と心地よい苦みや渋み。ハーブのような清涼感も感じます。

(開栓前はよく冷やしてから、抜栓の際はゆっくりと栓を開けてください。
下に澱や酵母が沈殿していますが品質には問題ございません。)引用:神田葡萄園リアスワイン

ユナイト 2021

2545円(税込)

品種 リースリングリオン100%
産地 岩手県産
Alc     11%
醸造所 神田葡萄園 リアスワイン
※酸化防止剤使用
※無濾過

生のシーフード、特に牡蠣料理におすすめのワインです。
神田葡萄園さんの代表品種リースリングリヨンは汎用性が高く、今後はスパークリング、オレンジワインなどにも挑戦していくそうです。


ワイナリーコメント
自社産と県内産のリースリングリオンをそれぞれ別ロットで仕込みブレンド、無濾過でボトリングしたワインです。
香りは白い花やトロピカルフルーツ、味わいはキレのある伸びやかな酸と爽やかな果実味。
「UNITE(ユナイト)」は融合を意味する言葉です。
自社産(海)と県内産(山)の原料を融合し、岩手の風土をボトルに込めるという意味が込められています。引用:神田葡萄園リアスワイン
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