「私、なちゅまるがお客様の質問や疑問にお答えする為、日々の学びを書き記していきます!個人的な興味とオタク心が強めですが、ご一読いただけましたら嬉しいです♪」
今回はある作り手さんと定期的に行う学び会で、少し気になった会話や振り返って自分で掘り下げてみたいと思います!是非、最後までご覧ください♪
今回のお題は
ナチュラルワイン造りでは、スターター酵母の育成が成功の鍵
「スターター酵母」は、アルコール発酵を安定的に進め、汚染のリスクを低減するために不可欠な存在です。
通常、収穫前のブドウを少量採取し、低温で発酵させて酵母を培養します。この過程で、発酵環境を変化させるなどして、その年のブドウがどのような発酵特性を示すかを見極めることが重要です。培養した酵母の数を適切に計測し、安定した状態になったら、ワイン醸造の工程に導入します。
ぶどうの表面には酵母はいない!?
従来の定説は、ワイン酵母がブドウ果皮に常在し、搾汁時に果汁に移行することで自然に発酵が進むという、簡潔なものでした。
ところが、最近の研究により、健全なブドウ果皮にはワイン酵母はほとんど存在せず、醸造所内の環境や、ブドウ畑周辺の自然環境から持ち込まれた醸造所内の潜在菌や、ブドウの枝や梗、昆虫が運ぶ花粉などの微生物が優勢であることが明らかになりました。
つまり、ワインの発酵は、ブドウ果皮の破砕による生理的な変化が、外部から持ち込まれたワイン酵母と互いに影響し合い、酵母の増殖と発酵活性を促すという、より複雑なメカニズムによって起こっていると考えられます。
ブドウ果皮常在菌に着目した結果、植物表層成分を分解・消費する多彩な特性を有することが見いだされ、酵母のブドウ果実内部の糖分へのアクセスをサポートしていることを実験的に明らかにしました。
国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 バイオサイエンス領域 https://bsw3.naist.jp/research/index.php?id=2690
野生酵母のみでの発酵はリスクが大きい
野生酵母単独での発酵は、初期菌数が少なく、発酵開始が遅れる傾向があります。
このため、果汁中に存在する多様な微生物との競合が激しくなり、意図しない汚染菌の増殖や、オフフレーバーの原因となる物質の生成が起きやすくなり、ワイン品質の低下につながるリスクが高まります。
スターター酵母は、ワイン造りにおいて、発酵の安定化、ワインの品質向上、醸造の効率化に不可欠な存在です。ナチュラルなスターター酵母の育成は、ワイン造りの成功を左右する重要な工程と言えるでしょう。
皆さん、最後までお読みいただきありがとうございました!
私のちょっとマニアックな探求にお付き合いいただけて嬉しいです♪
今回のテーマ、少しでも参考になれば幸いです。まだまだ奥が深いワインの世界、一緒に楽しく学んでいきましょう!
もし気になることや、「もっと知りたい!」と思うテーマがあれば、ぜひお気軽にコメントやご質問をくださいね。
それでは、また次回の学びでお会いしましょう!なちゅまるでした♪