Domaine Mauro Guicheney‐ドメーヌ・マウロ・ギシュネイ
A l’Abri du Monde Rouge AOP Cote de Duras‐ア・ラブリ・デュ・モンド ルージュ2021
エリア コート・ド・デュラス
タイプ 赤ワイン
品種 メルロ カベルネソーヴィニヨン マルベック
土壌 粘土(泥灰土)石灰
【醸造】
ステンレスタンク、自然酵母にて発酵、12 ヵ月間の熟成
【味わい】
ブラックチェリーの風味がベースだが、生き生きとした酸味もある。
【栽培について】
畑はトータルで 30ha。
ドメーヌはガロンヌ川とジロンド川の間、アントル・ドゥ・メールの延長の地区(12ha)とコート・ド・デュラス(18ha)の中間に位置する。
家の周囲に畑があり、二つのアペラシオンを持っている。
1990 年に Mauro Guicheney / マウロ・ギシュネイ氏が父親のディディエ氏の畑を引き継ぎ、2003 年に妻のコリンヌ氏がドメーヌに加わった。
2008 年からビオロジック栽培に取り組み、2011 年に認証取得。
その後徐々にビオディナミに転向し、2019 年にデメテール認証を得る。
ビオディナミまでの転換に時間がかかったのは、彼ら自身で理解し、感覚として掴むまでに時間が必要だったため。
プレパラシオンのほかに、ホメオパシーやパッチフラワー(花の煎じ汁を薄めたもの)などを活用し、健康で強いブドウ樹を育てている。
コリンヌ氏は樹が必要としている要素が感覚としてわかるとのこと。
シダ、カノコソウ、ミント、イラクサなどの植物を活用している。
たとえば、霜害の後にビオディナミ栽培で推奨されているカノコソウとシリスの調剤も有効かどうかわからないというビオディナミの生産者がいる一方で、彼女は明らかに有効だといい、積極的に活用している。
「暑い時にはミントとイラクサのハーブティを畑に撒くと、ブドウ樹がリラックスする」と言う。
【醸造について】
デメテール認証を取得しているので当然自然酵母発酵。
亜硫酸は無添加もしくは極少量を使用する。
SO2 の添加量を減らすために、白については夜間収穫をしてブドウが冷たいうちに仕込む。
赤はピジャージュとルモンタージュをせずに、とにかく抽出を優しくする。
赤については 2018 年から亜硫酸無添加。白ワインは「まだ気に入った味が出来ない」として少量を添加している。
醸造熟成はすべてステンレスタンクかファイバータンクで行ない、樽は使わない 。
2022 年ビンテージはイタリアTAVA社のテラコッタ壺を使って発酵熟成を実験する予定7.5hl×2個と 16.5hl×1 個。
AOP デュラスと AOP ボルドーを造っている。
【ワイナリーについて】
AOP コート・ド・デュラスは、ロット・エ・ガロンヌ県の北西端にあり、北をベルジュラック、南をコート・デュ・マルマンデに囲まれている。
シュッドウエスト地方のなかでもっともボルドーの AOPアントル・ドゥ・メールが広がる大地の延長線上にあり、ボルドー地方の上流に属することからオー・ボルドーと呼ばれることもある。
大陸性気候の影響を受けるがボルドーよりも少雨で温暖。
大部分の土壌の起源は、海と河川による堆積土で泥灰土や砂岩質が多い。
石灰岩質や粘土石灰岩質の丘もある。
土中に砂岩や「Boulbène:アキテーヌ盆地の珪土質の細かい土」が混ざる場合は、白ワイン用品種に向くとされる。
赤ワイン用品種は石灰質の混じった緻密な粘土質土壌に植えられる。