Karine et Cyril Alonso カリーヌ・エ・シリル・アロンソ
アレット・トン・シルク2022 Arrete Ton Cirque 2022
ぶどう ガメイ・ヴィアラ、ミュスカ・ブルー、ゲヴュルツトラミネール
地質 花崗岩
野生酵母
So2無添加
2022年は猛暑に苦しみ、暑さによって多くのブドウが焼けてしまったVT。
南向き斜面の畑に植えられた若い畑。
手摘みで収穫後、全房でダイレクトプレス。
非常にアロマティックなブドウ品種から構成されるフレッシュで軽やかなタッチのワイン。
ラベルはサーカス芸人のように生き生きしているワインの味わいを表現。
無濾過、無清澄、全工程でサンスフル。
南向き斜面に植えられた若い畑。
手摘みで収穫後、全房でダイレクトプレスしたロゼワイン。
抜栓したては還元していますが、時間とともに本来の華やかな花のような香りが立ち上がってきます。
口に含むとネクター感を強く感じ果実の旨味と柔らかい味わいが持続していきます。
アルコール度数は9.5%で、全体的に軽やかな印象ですが、味わいの充実感が秀逸です。
ラベルはサーカス芸人のように生き生きしているワインの味わいを表現していますが、ワイン名は「馬鹿なことはもうやめろ」という意味で過酷で狂った世界でも喜びを与えたいという彼のメッセージが込められています。
シリル・アロンソは、ボジョレーのテロワールに関する膨大な知識を持っており、現在では、希少品種や非常に古い樹齢の樹、絶滅危惧種の土着品種を中心にワイン造りを行っています。
リヨンで生まれたアロンソは、まずモンペリエの大学でワイン醸造を学び、ボーヌでエノローグの資格を取得、その後ソムリエとしてワイン販売の経験を積みました。
醸造家としての始まりは、スイス、ジュネーヴ近郊のドメーヌ・ヴィーニュ・ブランシュ。そこで数多くのブドウ品種の醸造を経験しました。
次いでサヴォア地方ビュジェに移り、ここで多くの自然派生産者と親交を結びワイン造りに対する考え方を確立します。
ジャック・ネオポールやフィリップ・パカレに付き自然派ワインについて勉強したことの影響が大きいそうです。
そして故郷のボージョレに戻り、ラピエールに独立を勧められ会社設立まで絶大な支援を得ました。
彼は師と仰ぐ、ジュール・ショヴェ氏に倣いワイン研究家と畑を持たないネゴシアン兼醸造家のスタイルを長年続けていきました。
そして、ワイン業界で20年の歳月を経て、ボジョレーのマルシャン村にある1.5ヘクタールの小さな急傾斜地のブドウの畑の区画を引き継ぎました。
3人の娘を持つ親であるシリルと妻カリーヌは、それ以来、挑戦するのように、異なるビジネスモデルを構築し始めました。
彼らの合言葉は「自給自足」。ワイン生産量の少なさを食料自給率で補っています。
「ボジョレーでは、何十ヘクタールも必要ないことを示してみたい。小さな区画のブドウでも生活は可能です」とシリルさんは言います。
完全自給自足で農業の低収入を補えばいいだけの話。
マルシャンで購入したばかりの家では、家族全員がお金をかけずに食べられるように、畑や菜園、果樹園を作り、蜂の巣箱も設置する予定です。
明らかに人生の激変です。
しかし、より多くの丘陵地が放棄されつつある今、彼らの試みが可能であることをこれからのワイン生産者に証明することが重要だと考えています。
さらに、50歳近くになると、もっと自然でワイルドな生活をしたいと思っていました。
栽培には農薬を使わないのはもちろんのこと、銅の散布量も極力減らし、除草も行いません。
ブドウの木と雑草を競わせて、できるだけ自然な展開になるようにしています。
あまりにも傷つきやすく、味が典型的ではない、あるいは収量が十分でないなどの理由から、過去数十年の間に何百ものブドウ品種がフランスのワイン生産者によって放棄されてきました。
ワインの歴史の愛好家として、シリルとカリン・アロンソは、これらの消えたブドウの木を復活させたいと考えています。マルシャンの家の敷地内には、フランス産のブドウ品種を使った大きなコンサバトリーを計画しています。
フランスには約800種類のブドウ品種があると言われており、これらの品種を今でも持っているモンペリエのINRAを通じて、年間200~300本のペースで植樹していく予定です。
ある意味、ブドウ品種のノアの箱舟です。「園芸家、ソムリエ、ワイン愛好家の方々には、これらの品種が地球温暖化にどのように反応するのか、興味深く見ていただけると思います。素敵なサプライズがあるかもしれません。」今後目を離せない楽しみな造り手です。