ウッディファーム&ワイナリー
The Trial Batch Co-ferment MPC 2021 混醸MPC2021
品種 メルロ68% プティマンサン17% カベルネソーヴィニヨン15%
産地 山形県かみのやま市産 楢下畑、マサル畑、原⼝畑
Alc 11%
醸造所 ウッディファーム&ワイナリー (山形県上山)
※野生酵母発酵
※総酸度 4.7g/L
※pH 3.7
※生産本数 561本
山形【ウッディファーム&ワイナリー】の金原さんから 赤品種と白品種を混醸した「混醸MPC2021」が届きました!
新しい可能性を探る挑戦を行う「The Trial Batch‐トライアルバッチシリーズ」
今回は野生酵母を使用した「ロゼよりの赤」
香りはとってもチャーミングで、赤い完熟ベリーを感じます。
ロースト香が相まって、タルトの様な印象でした。
温暖な気候を感じさせるような少し、フルーティーな仕上がりです。
優しく軽いタンニン感かと思いましたが、空気を含ませ時間の経過と共にドンドンコクとうま味が広がります。
個人的にはブラウニーやチョコチーズケーキなど少し甘いお食事と合わせる事で、より華やかさが感じられると思いました!
是非お試しください(^^)
作り手さんから
引用:ウッディファーム&ワイナリー
〇コンセプト経緯について
【プティマンサンを白ワイン以外にブレンドしてみたらどうだろう。】
既に瓶詰めされたワインを並べワインメーカー同士の即興ブレンドをしながらの談義は尽きません。
黒ブドウと白ブドウの混醸自体は特に珍しい事ではありませんが、【戦略なき戦術に勝利なし】の言葉通り、闇
雲に採用するつもりはありませんでした。
先ずは如何にパワーの塊のようなプティマンサンでも黒ブドウに均等に混醸しては赤ワインとしての色素を薄めてしまう可能性があります。
黒ブドウは抽出をしながら白ブドウの高酸度・低ph・を効果的にワインへ反映されるように仕込んでみました。
真っ赤に完熟したトマトの様な赤ワインからは、サクランボやイチゴの赤い果実に僅かな揮発酸がフレッシュな印象を与えています。
澱由来のロースティは香りは全体に深みを持たせています。
コケモモの酸味、出汁の様な旨味、ソフトなタンニンは滋味に溢れ飲み疲れる事なく一本をやすやすと空にしてしまうでしょう。
〇醸造について
熟度に今一つ達しなかったメルロを除梗のみ行い破砕せずにタンクへ仕込みました。
発酵は野生酵母で行い緩やかな発酵ガスを確認後にを除梗破砕したプティマンサンをメルロの上に敷き詰めました。
櫂入れはせずにタンク上部へ赤い液が染み出してきた頃合いで櫂入れを行っています。
櫂入れ後は日増しにプティマンサンの果皮へワインの色が吸着していくのが確認できたので、すぐさまプレスを行っています。
まだ残糖のある醪をタンクで発酵完了後に古樽へ移動し翌春までは静置しました。
特に還元する事はありませんでしたが、夏ごろに樽上部から揮発酸を感じ始め亜硫酸を30ppm添加しています。ワイナリーの気温が落ち着く9月頃に樽から出しますが、ここでアクシデントがあり通常より樽の中にワインと澱が取り残されてしまいました。
上澄みの綺麗な部分は通常通り瓶詰めし、澱の混じるロットもSP瓶へ30本程度瓶詰めしました。
さて瓶詰めから一年が経ち澱の有無はどのように変化するでしょうか。
ワインを楽しみたい方は澱なしの通常ロット。
ブドウ酒を楽しみたい方は澱ありロットを。
そんな感じの味わいでした。