ウッディファーム&ワイナリー
Y メルロ 2019
品種 メルロ89% カベルネ・ソーヴィニョン11%
産地 山形県かみのやま市産 マサル畑(一文字短梢、樹齢8~9年)楢下畑(スマートマイヨルガー、樹齢9年)
Alc 11.3%
醸造所 ウッディファーム&ワイナリー
※樽熟成 約12か月 (新樽11%)
※総酸度 4.2g/L
※pH 4.00
※生産本数 1,232本
色味は淵に少しオレンジがかった熟成色と全体はクリアな朱色。
香りは芳醇で、アルコール感もしっかり感じられます。口当たりは酸がしっかりと感じられ、ビターなニュアンスが
大人っぽい印象を持たせています。
大きなグラスで空気に触れさせゆっくり楽しんで頂きたい一本です。
お食事はお肉との相性は間違いありません。
個人的には二年程寝かして楽しみたいですね!
作り手さんから
引用:ウッディファーム&ワイナリー
〇コンセプト経緯について
Yメルロの【Y】は園主の実父である義男翁が管理する古木のメルロを原料に上級キュベとした事から、敬意を表して名付けていました。
14~16VTまで醸造されたシリーズも16VTを最後に伐根され、現在その畑はありません。
今回2年ぶりの上級メルロに古木は含まれませんが、義男翁をはじめ先人達が上山に切り拓いた歴史の上に、今の私達が居ることは間違えありません。
そこへの敬意は些かも変わらずある事から、上級メルロには【Y】を冠する事に決まりました。
過去リリースしたVTの中で一番、新樽とカベルネの比率を抑え上山メルロの個性に集中しています。
漆黒のワインの奥から香るボイセンベリー、カシスリキュールの充実感に、コーヒーや肉などのローストした風味がアクセントとして口中を満たします。
しなやかなタンニンは強調される事なく風味と一体感があり食欲を誘うでしょう。
リリース直後からでも魅力はありますが、今後の瓶熟成でさらに香りの要素が溢れるようになります。
〇ぶどうについて
日本各地で栽培例がある、メジャーなワイン専用品種です。
実は上山では大変古くから栽培例があり、園主木村の父の代から栽培されてきました。
現在(2021.4)は約0.7㏊の畑を一文字短梢栽培またはスマートマイヨルガーで管理しています。
渓流に程近く礫の多い粘土質主体の土壌に2枚の畑を有しています。
それぞれ性格の異なるメルロを最終的にはブレンドすることで、上山のメルロの姿を表現しています。
私達の赤ワインのスタンダードクラスの主要品種であるメルロも、特に優良なヴィンテージには【Y】の名を冠したキュベがリリースされます。
どこにでもあるメルロから、【上山でしか表現できないメルロ】を目指しています。
〇ヒトコト
ワインメーカーが食味でチェックした木から十分に選果しながら収穫されたメルロは一晩冷却後に亜硫酸を使用しながら除梗破砕され、10度以下の低温浸漬をしています。
市販の酵母を使用せず、自然に沸き起こるのを注意深く見守りながら、7日目に顕著に発酵を確認しました。
最高温度を30度に維持しながら、トータルのマセレーション期間は20日間です。充実した果実だからこそ短い醸しでも、しっとりしたタンニンを得られました。
この時点ですでに瓶詰めされても良いぐらいのまとまり具合でしたが、プレス後は2~5年の古樽で低温で熟成を行いました。
9月頃に味わいが落ち着いてから亜硫酸を添加しています。
ブレンドの頃になり、特に優れたメルロ樽を中心に添えてカベルネソーヴィニヨンを11%ブレンドしています。
カベルネが入る事でワインには骨格と緊張感が生まれ、単一では表現できない奥行きがあります。