さっぽろ藤野ワイナリー
que sera 2020 ケ・セラ
産地 北海道三笠市達布
Alc 11%
醸造所 さっぽろ藤野ワイナリー
※野生酵母
※無濾過
爽やかなマスカットのような香りとすっきりした酸味と苦みを持ち、決して飲み飽きないワイン。さっぱりした印象なので脂ののったお肉やホッケの干物やブリ刺しなども相性は良いかと思います。
ワイナリーコメント
引用:さっぽろ藤野ワイナリー
三笠市達布産のバッカスを使用し、そのままホールバンチで優しく圧搾。一部貴腐ぶどうあり。一晩静置後、澱引きし、野生酵母で長い時間をかけてゆっくり醗酵させました。翌年の夏前に一度ワインは仕上がったように見えましたが、夏から秋にかけてワインには微生物的な動きがみられました。その後ワインを見守りつつようやく2月にボトリングとなりました。時間をかけては来ましたが、最終的に多少のガスを含むため、耐圧瓶と王冠での瓶詰めとしました。酸化防止剤は10ppmSO2、21年8月に添加。
2020年は前年積雪量が極端に少なく心配もありました。特に三笠の達布地区は豪雪エリアであるため積雪量が少ない年はほとんどないですが、20年は達布もブドウ樹が雪に埋まりきらない年となりました。しかしながら暖冬であったことや19年が充実していたこと、信田さんのブドウ樹が20年以上の古木であることなどから、凍害はほとんどなく済みました。萌芽からの生育期は天候も安定しており、開花期には気温も高くなり天候に恵まれ、順調に結実しました。その後は雨の印象もややありベト病の脅威もありましたが、三笠の信田さんの圃場では防除のタイミングなども効果的でなおかつ新梢管理がしっかりされていることでほとんど被害はありませんでした。熟期には温度もしっかり上がっていきました。今回のバッカスは熟期後半にボトリティス菌(貴腐菌)がぶどうの房に現れ、その時のぶどうの健全さやその後の天候も鑑みて、例年よりやや早めに収穫をしました。豊作であった20年ですが、収穫時期を早めたことで余裕が出来、丁寧に選果しながらの収穫も出来ました。
さわやかなマスカットやアプリコットのような香りの中に、バッカス本来の清涼感のあるハーブや白い花も感じられます。柑橘系の果実味を主体に、貴腐ぶどう由来の蜂蜜やレーズンを思わせる厚みやコクも感じます。微かでありますが存在するガスにより飲み口はすっきりとし、軽やかな酸が立体感をつくり、柑橘系のほろ苦さとともにそのまま心地よい余韻が続きます。脚無しのワイングラスやコップなどで気兼ねなく飲むのもおすすめかと思います。
無清澄剤、無ろ過のため、にごりやオリ、自然の炭酸ガスが含まれることがありますが、品質に問題はありません。また酸化防止剤もごく少量のため14℃以下での保存をお願いいたします