ウッディファーム&ワイナリー
カベルネフラン2019
産地 山形県かみのやま産
Alc 12%
醸造所 ウッディファーム&ワイナリー
※無濾過
自信作のカベルネフラン。渋みと酸味が調和したうま味を感じる赤ワイン。
樽の香りが上品で飲み疲れしないんです。ぶどうの本来の味を表現してます。
天高い快晴の日に、これまでで一番だろうカベルネフランを収穫しました。単独でリリー スしたのは16VT以来です。当初、フランはメルロよりも作付けが少なく、補助品種として位置づけ ていました。しかし、16VTのフランのワインからは大きな魅力と可能性を感じ、新たに20a造成し 今後はメルロからフランへの改植を進めます。 天候と習熟したスタッフに恵まれた19VTは、赤ワインは殆ど市販酵母を使用しないで醸造してい ます。市販酵母では表しきれない魅力が在るとすれば、このワインから十分にそれを感じ取って頂 けます。妖艶さやセクシーと表現される香りが、品種の素の香りと樽由来の香りの伴奏として漂い ます。あくまでメインを引き立てる香りとしてVTごとの微生物の坩堝から生み出される風味は、 一期一会のブドウの特徴を余すとこなく表現できました。もう二度と同じ系統の味わいは出来ない でしょう。
引用:ウッディファーム&ワイナリー
収穫されたカベルネフランは全く傷みがなく、一晩冷却後に亜硫酸を添加しながら除梗破砕を行い、そのまま低温浸漬をしつ つ市販の酵母を添加せずに発酵が促されるのを待ちました。仕込みから8日目にして顕著な発酵を確認し、大きく安心したのも つかの間、発酵終盤に糖の食い切りが遅延し(16VTではこの時点で市販酵母を添加)、あわやスタックの危険がありました。 仕込み開始から22日目にプレスを行い、発酵後のマセレーションは殆どありません。貯蔵は1~3年の古樽で行い、フリー区分 とプレス区分を分けて低温で管理しています。貯蔵中は常に不安定な印象は否めず、改めて市販酵母を使用しない醸造の難し さを痛感しました。品質が安定し始めたのは10月になってからで、漸くブレンドトライアルを行い始めました。カベルネフラ ン単独より酸の締まり、適度なタニックさの付与のためにカベルネソーヴィニヨンをブレンドしています。様々な微生物が関 与した今回の醸造では、普段得られないようなニュアンスもありつつ、やはりフランの可能性を信じずにはいられない。そん な実りあったVTとなりました。
マサル畑(一文字短梢、樹齢8〜9年)及び 楢下畑(スマートマイヨルガー、樹齢9年)